遺産相続(いさんそうぞく)とは？

遺産相続の手続きはどの士業に依頼するか？
遺産相続という言葉を聞くと相続税がすぐに思いつくのでつい税理士に遺産相続の手続きなどを依頼しやすいのですが、実際には税理士だけではなく、他の士業に手続きを依頼する事もできます。

関連する士業は、税理士の他には司法書士と弁護士が遺産相続の手続きに依頼をする事が考えられる士業になります。これらの士業が全て相続の手続きができる士業というわけではなく、それぞれの士業にできる範囲の事が決まっています。

一般的には相続というと税理士や弁護士というイメージがあるのですが、実際に多くの場合にはかかわってくるのが司法書士になります。特に自宅などの不動産を相続する場合には不動産の名義変更などの手続きが発生しますので、この場合には司法書士が専門という事になります。法律的には弁護士も可能ですが、専門でおこなっている弁護士は少ないといえるので司法書士への依頼が最もスムーズで費用も抑える事ができます。司法書士はこの他にも証券や金融資産などの相続の手続きやサポートなども可能になっていますので、最も多くの手続きにかかわってくるのが司法書士だといえます。

税理士には不動産の名義変更などの手続きをする事ができませんので、税理士に相続を依頼した場合には、不動産登記に関しては、提携をしている司法書士や自分の事務所内に司法書士の資格を持つ人がいるケースも多くなっています。特に税理士には相続を得意としている税理士はあまり多くなく殆どは税務関連の仕事を得意としている税理士も多いので税理士に依頼を考えているのであれば、相続に関しての得意不得意を確認してからの依頼が良いといえます。

弁護士が相続において必要になるのは相続の時に相続人同士で争いや裁判になる事が考えられる場合には法の専門家である弁護士に依頼をする事が必要になってきます。

これらを踏まえて、一般的に考えられる相続の流れとしては、まず相続税がかかるかどうかがわからない場合や絶対にかからないという相続や自宅などの不動産がある場合には司法書士に相談をすると無難になります。相続税が発生しない場合には司法書士への依頼ですべての手続きが行えますので費用的にもおさえることが可能になります。

相続財産が基礎控除を超えてしまっている場合で相続税の発生がかかる事がわかっている場合には、はじめから税理士に依頼をする事も可能ですが、不動産の名義変更に関しては司法書士に依頼をするか、税理士の紹介や事務所内にいるスタッフの司法書士が手続きを行う事になります。

相続時に相続争いがおこり、代理人を立てる事で解決させるという場合には弁護士に依頼をする事が基本になります。